“思いやりの涵養を目指して” 自転車 新人研修

自転車、新人研修のコースが決まりました。

●第1回目:リンリンロード
●第2回目:霞ヶ浦1周
●本  番:千葉房総半島1周

自転車研修での出来事

5人一組でチームを組み、リーダー、サブリーダー、メンバーの役割を持ちながら、それぞれのチームが丸一日かけて自転車で走りゴールを目指します。
或るチームでは途中、メンバーの一人が足の痛みから自転車を漕げなくなりサポート車にピックアップされてしまいました。しかし終盤のゴール手前で走行を再開、それを待っていたチームと合流、最終的には全員でゴールすることができました。
同じチームの仲間として、走れなくなったメンバーの悔しさ、仲間を思うやさしさ、一緒にゴールできたときの喜び――仲間だからこそ味わえる沢山の感動がありました。

自転車研修を終えて

●心配だった新人が最後まで走り抜いて感動!
 山道・海風の110㎞、苦難を乗り越えて人間は成長する

南面福田 M・Y

 今回の自転車研修では、当初目立って心配であった新人が、最後まで走りぬいたことに感動しました。初回練習の時には、疲労困ぱいであった新人が、山道・海風の 110Kmを走破する事は無理であろうと思っていました。
 しかし、悔しさからか影の努力の成果が遺憾なく発揮出来ていました。短期間の成長に驚きを感じました。人間は苦難を乗り越えていくと成長するという良い見本であったと感じました。
 この度の研修では、私はサポート隊として参加いたしました。当初より視力の悪さにより自分に何が出来るのか分らない事ヘの不安と、周りに負担をかけてしまう思いがとても強くありました。準備をするにしても何処に何があるか把握するにも他者より1クッション、2クッション遅れてしまいます。走者の表情・動きがわからず、道案内するにも標識・指示看板も見えません。他にも数えてしまえば色々ありました。しかし、実際は周囲の人に助けられながら無事に終える事が出来ました。
 自分が出来ることは何なのでしょうか。視覚的部分でどうしても助けが必要になってしまいます。私の長所は人が良い・話しやすいとよく言われます。今回はその点を意識して活動してみました。車の中では、こまめに声を出して応援しました。休憩中は、声掛けを多くして、会話を増やしました。走者を励ましたり、走者に弱音を吐いてもらったり、時には八つ当たりの矛先になったりと色々な気分転換に対応していたと思います。
 研修後には、面識のない新人からも「リラックス出来る雰囲気でできました」「気軽に話しかけてくれて、緊張も解け易かったです」等、社交辞令ではない感想も聞くことが出来ました。改めて声掛けの重要さを感じました。
 また、このような立ち位置でサボート出来たのは 私をサポートしてくれたチームの皆様のおかげであると同時に声援を笑顔で返してくれる走者の頑張りがあったからと感謝しています。走者·サポート隊共々、一つのチームとして連携できたように感じました。
 今回の研修を終えて、私自身はより人間性を磨き、周囲の支えになれるよう努力が必要であると感じました。まだまだ自分に甘く、他人に頼ってしまう点も多くみられていたと思います。より思慮深く、周囲の情報を集められるようなアンテナを高く出来るように自分と向かい合っていきます。また、自分にしか出来ない事はまだ多くあると思います。それをより多く発見して今後に繋げていけるように頑張りたいと思います。

●今後の人生で何かに挑戦するとき、行き詰ったとき、
 きっとこの経験を元に乗り越えていける

短期介入病棟 Y・N

 りんりんロード80㎞、霞ヶ浦140㎞、そして千葉房総110㎞。これを自転車で走る、といわれたときは不安で仕方ありませんでした。私は中途採用なので新人といっても全然若くもなく、何十年も運動なんてしていない、きっと途中でリタイアしてしまうと悲観していました。
 しかし、りんりんロードも霞ヶ浦も本番の千葉房総も、完走することができました。
 今でも信じられない気持ちです。どうして完走できたのか考えてみると、やはり周囲の方々の絶大なサポートがあったから、ということを痛感しました。
 チームメンバーの皆さんは、緊張している私に声を掛けて気持ちをほぐしてくださり、走行中も励ましていただきました。
 サポート隊の皆さんは休憩所でもあたたかく迎えてくださり、感激するほどの心配りで疲れを癒してくださいました。また事前準備では〝夜遅くまで・朝早くから〟私たち走者のために準備をしてくださっていました。
 病棟のスタッフの皆さんは研修前の私に「頑張って」と声を掛けてくださり、出発時はバスを見送ってくださいました。他部署の先輩・上司の方も院内ですれ違ったときに労ってくださりと、皆さんにいただいた支えはとても多く、数え切れません。
 秀峰会全体で応援してくれている、という強い気持ちを感じて、本当に言葉にならないほど嬉しかったです。
 そのひとつひとつの励ましや応援が私の精神力・エネルギーとなり、ペダルを漕ぐのがどんなに辛いときでも「もう少し頑張れる」「やってみよう」と気力が湧いてきたのです。そして自分でも信じられませんが、完走することができました。
 今回の自転車研修で、「人を思いやる言葉の力」を痛感しました。その人を思って、応援したいという気持ちを込めて伝えてくださる言葉は、こんなにも力になり励ましになる、その人の持っている以上の力も引き出してくれる。この貴重な経験を今後の看護、そして人生にもぜひ生かしていきたいと思います。
 自転車研修に参加する前の私は、何事にも「私はこのくらいしか出来ないだろう」と自分の力量を決めてしまうところがありました。しかし自転車研修に参加して完走できたことで、自分でも気がつかなかった自らの力を知ることができ、自信へと繋がりました。
 私は今後の人生で何事かに挑戦するとき・行き詰ったとき、きっと今回の研修で得た経験を思い出すことでしょう。そして、その経験を元に乗り越えていけると思います。
 多くの貴重な経験をさせていただき、成長させていただき、本当に感謝しております。この気持ちを忘れることなく、日々努力して貢献できるようにいたします。研修に携わってくださった皆さま、支えてくださった皆さま、本当にありがとうございました。

苦しく、もがきながらの完走でないと意味がない

北辰病院 救急2F K・F

 去る平成30年10月19日、房総半島の自転車研修が終わりました。振り返ると7月1日に 霞ヶ浦リンリンロードで80㎞ 、9月16日 は霞ヶ浦周辺の走行で140㎞ 、そして先日の房総半島の110㎞を完走して自転車研修の集大成を終え、大きな事故や怪我もなく無事に遂行することができました。
 リンリンロードでは当日の気温は38.4度の猛暑でありました。この日は距離よりも猛烈な暑さで心身ともに堪えたことを思い出します。当時は「本当に運の悪い日に当たったものだ」と思ったのですが、今振り返ってみると、逆にあのリンリンロードでの猛暑があったお蔭で、本番に向けての意気込みも変化したのではないかと思います。また、自身の体力不足にも気づかされ、本番に向けての体力づくりや完走に備えての準備にも取り組むことができました。
 霞ヶ浦の距離はリンリンロードの1.5倍以上でしたが、一度リンリンロードを経験していたことと、さらには天候にも恵まれて、お蔭様で清々しく完走できた記憶があります。これら二度の自転車研修は、私にとって心身共に成長させていただく経験にもなりましたし、説明会や準備も含み、回を増す毎に「メンバーやサポート隊の方々の支えによる完走である」という感謝の気持ちをより強く受けとめられるようになりました。
 そして本番の房総半島のロードでは、上り坂や下り坂、追い風、そして向かい風と 全てを体で受け止めて完走する集大成でもありました。まさに今までの50名以上の走者の仲間たちや、多くのサポート隊の方々の支えがいわゆる“涵養”を生み、皆で大きなプロジェクトを成し遂げたという気持ちです。
 私は房総半島の走行2週間前に七左町自治会の運動会1500m走で右膝を痛めてしまい、自転車研修当日はほぼ完治はしていたのですが、後半80㎞程の地点でその痛みが再発してしまいました。さらに、ちょうどそのあたりから長い坂道が何度も続き、途中耐えがたい辛さを感じていましたが、そこでの後方からの明るい声掛けや各地点でのサポートの方々の笑顔あふれる応援が大きな支えとなりました。
 それ故にGOALしたときの達成感と感動は一入でした。本当に全ては“お蔭様”の完走だと心から感じることができました。
 理事長先生は毎回「どうせ走るなら悪条件の方がよい」とおっしゃっていました。私も実はそう思っていました。走るのであれば“サイクリング”では味気ないです。苦しく、もがきながらの完走でないと意味はないと感じていました。辛くて苦しいからからこそ生まれる、そして気づかされる“絆”や“感謝”が当日は身に染みて感じられ、理事長先生もまさに“この感覚”を感じてほしいのだと思いました。
 決して一人では完走できないであろう難関道を皆で達成する。これこそが秀峰会の持ついわゆる組織の力だと感じ、その縮図をこの自転車研修で学んでゆけたような気がします。
 今回の研修も本当に感謝の気持ちで一杯です。どんなにお金を掛けても経験できない体験をさせて頂いたと感じています。自分は勿論、全員が力を出し合い、協力し合い、助け合って完走できたことを嬉しく思います。
 最後にこのような素晴らしい研修を企画して頂いた理事長先生や総務、教育部の方々、さらには関係する諸先輩方々に心から感謝申し上げます。

●「思いやり」をたくさんの場面で感じて、
 仲間の大切さ、人のあたたかさに感動しました

介護課 南面2階 M・W

 10月18日、19日にかけて自転車研修で千葉へ行ってきました。
 入職したばかりのとき、100㎞近く走るサイクリングの研修があると聞いて、運動が苦手な私は走れるのかとても心配でした。
 1回目のりんりんロードでは慣れない自転車に苦戦して、暑さによる頭痛と膝の痛みでピックアップされてしまい、苦い思い出の練習会になってしまいました。
 2回目の霞ヶ浦は(1回目はピックアップされたので)、走り切ることを目標に走りました。天候に恵まれてあまり暑くなく、膝の痛みとの戦いはありましたが、メンバーやサポート隊のおかげで無事走る切ることができました。
 そして本番。現地に着くとサポート隊の先輩から「思っていたよりアップダウンが激しかった」「車でも結構怖かった」などと聞いて不安ばかりでした。
 当日は、朝早かったこともあり少し寒かったですが、90%降るはずだった雨も降ることはなく、無事にスタートを切ることができました。
 走り始めてしばらくは、アップダウンの激しい坂が続くと聞いていたのでどんなふうなのかと、ただただ緊張していました。いざ坂道になると、下り坂はいいのですが、上り坂は想像よりもきつく本当に地獄のようでした。
 私はペースが遅く、坂道が苦手だったため途中で漕げなくなってしまうこともあり、自転車から降りて歩いてしまう場面も多々ありました。他のチームに追い越されることも多く、しかしそのたびにすれ違う他チームの方が、自分も大変なはずなのに「頑張って!」「もうちょっとだよ!」とたくさんの声をかけてくれるのです。その一言が私の励みとなり、苦戦しながらもなんとか走り切ることができました。
 サポート隊の皆さんは「さっき会ったばかりなのにまたいる」と思うくらい、何度も先回りして、遅れている私を応援してくれました。
 私は1回目と2回目の練習会で左膝を痛めたため今回も痛くなってしまうのではないかととても心配でした。ですがサポート隊の皆さんが休憩のたびに何度も「膝痛くない? 大丈夫?」と気遣ってくれて、とても親切にしていただきました。
 膝があまり痛くならずに最後まで走ることができたのも、痛くなる前に痛み止めや湿布を進めてくれたサポート隊の皆さんのおかげです。
 また、道の途中のパネルはとても分かりやすい場所に設置してあり、ゴールを間違えてしまうハプニングはありましたが迷子になることなくゴールすることができました。そして、パネルに書かれていた言葉には毎回励まされました。
 この研修を通して、改めてサポート隊のいる大切さを実感しました。最後のほうで「あと3キロ!頑張って!」と声を掛けてくれたときも嬉しかったし、スタート地点の建物が見えてきたときは何よりも嬉しかったです。
 ゴールの旗が見えたときは、走り切れるだろうか、迷子にならないだろうかと不安ばかりだった私がちゃんと走り切れたことに、とても驚きました。
 自転車研修を終えてみると、文句ばかり言っていた私が1回目の研修から2回目、本番を通して、どれだけ自分が成長したのか実感することができました。また「思いやり」をたくさんの場面で感じることができ、仲間の大切さ、人のあたたかさを学ぶことができました。
 「来年一緒に走るか?」と聞かれたら正直悩んでしまいますが、とても貴重な体験をさせていただいたことに感謝でいっぱいです。
 この研修で得たことをこれからも大切にしていきたいと思います。ありがとうございました。

PAGE TOP